LIMOGESの特徴
・上質なカオリンの産地
・透き通るような白い滋肌
・王侯貴族にも愛される優雅な絵柄
※カオリン
磁器の生地の主原料となる磁土。
カオリナイトを主成分とする白い粘土で、ガラス化にすぐれている。
フランスのリモージュはルノワールが生まれたことでも有名な町です。セーブルと並んで歴史があり、磁器の生産地としても名高いこの町には、フランスの中部を流れるヴィエンヌ河が流れ、なだらかな起伏や丘が続く地形をしています。
リモージュは18世紀半ばまでヨーロッパの七宝工芸の中心地として栄えていましたが、1768年にリモージュの南方にある町、サンティリエ=ラ=ペルシュで質の高いカオリンが発見され、陶磁器の町に転身することになります。
このカオリンを使用し、それまで軟質磁器しか焼かれていなかったフランスでは、カオリンを使って硬質磁器が焼かれるようになりました。
1778年に王位となる名誉を受けたロワイヤル・ド・リモージュはリモージュの中でも最古の歴史を持ちます。限りなく薄く透き通るほどに白く美しい磁肌は「汚(けが)れなく純粋」であると称えられるほど。この窯ではマリーアントワネットなど、宮廷の人々をイメージした作品が多く、現在、宮殿や美術館に保管される華麗な食器の復刻品も製作しています。
19世紀半ば頃から、ベルナルドやアビランド、レイノーといった民間の窯が続々と誕生し、さまざまな技法やデザインで貴族や芸術家を魅了し、リモージュの名が世界中に知られるようになりました。
現在も30以上の窯がそれぞれに個性ある作品を生み出し、フランス有数のやきものの町としてその名をとどろかせています。
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